うま年の中には「丙午(ひのえうま)」と呼ばれる年があります。この年はある理由により子作りを敬遠されたという、変わった歴史を持つ年です。
丙午はなぜ特殊な年になってしまったのか、その歴史をひも解いてみました。
1966年(昭和41年)は60年に一度の丙午ひのえうま
1964年(昭和39年)の東京オリンピックから2年後、あのビートルズが来日した1966年(昭和41年)は、60年に一度の周期でやってくる「丙午(ひのえうま)」の年でした。
出生数が激減した年
この1966年は日本の人口統計上で、この1年だけが25%も出生率が低下し、人数が極端に減少している年です。
ゆえに1966年生まれの人たちのクラスは、他の学年の人たちより1.2クラス少ないという現象が日本各地で見られました。
※総務省統計局ホームページから転載
https://www.stat.go.jp/data/jinsui/topics/topi192.html
なぜ1966年(昭和41年)はこんなにも出生率が下がってしまったのでしょう?
江戸時代に生まれた丙午女子に関する悪い迷信
丙午の年の出産率が明らかに低下している理由は、そのむかし、丙午の女子に関する悪い迷信が日本中に広まったためだと言われています。
「丙午(ひのえうま)年生まれの女子は縁起が悪い」
という不名誉な迷信は、丙午の干支の読みと、江戸時代に書かれた本の内容からの2つの説に由来します。
干支に火が重なり性格が激しい説
まず干支ですが、丙午(ひのえうま)は十干の丙(ひのえ)が陽の火、十二支の午(うま)も陽の火に当たることから、干・支ともに「火」が重なるため、「この年は火災などの厄災が多い」との迷信が生まれました。
やがて、「その年に生まれた人の性質は炎のように激しいものである。」という迷信に転化したという説があります。
本の中の登場人物の説
もうひとつは、江戸時代に生まれた丙午女子の悪評は「井原西鶴」が書いた「好色五人女」と言う本が元だという説です。
これは「好色五人女」の中の登場人物の一人である、恋人会いたさに自宅に放火した「八百屋お七」が、丙午(ひのえうま)の生まれだといわれていたことから、
という迷信が庶民の間で信じられるようになった、というものです。
よく知られている「丙午の女は男を食う」という言葉は江戸時代からあったのですね。
なんと妖怪になるという迷信は300年後の昭和になっても存在し、1966年(昭和41年)丙午の年の出生率が前年に比べて25%も下がるという結果をもたらしたと考えられています。
気性の荒い子を欲しくない親たちが、丙午に子供が生まれるようにするのを避けたためだと言われています。
それを裏付けるように、この前年(1965年昭/和40年)および翌年(1967年/昭和42年)の出生数は、実際に1966年よりうんと多いのです。
ひのえうまの迷信は人によって強く信じている人がいたのも事実で、
「丙午生まれの女は縁起が悪い」
「丙午の女は嫁にもらうな」
なんていう人も出てきました。
事実、自分のまわりの大人たちが「あの人は丙午だからね~」と、丙午女子を「ヨメには向かない」みたいにを言っていたのを覚えています。
昔の親御さんたちは「こんなじゃじゃ馬女はお嫁さんに欲しくない」と思っていたのかもしれません。
実際1966年生まれの女性ってどうなんでしょう?
さて、実際に丙午生まれの女性はどういう性格、気性なのでしょう?
丙午生まれの性格は、「気位が高くて曲がったことが嫌い、そして人に媚びない性格」といわれています。
これまで昭和41年(1966年)丙午生まれの人をたくさん見てきましたが、たしかに彼女たちはヤンキーっぽい性格、もしくは外見はフンワリでも中身がヤンキーな女子が多かったです。
気が強い女性が多いのは否定しません・・・(笑)
クラス対抗の球技大会で敵チームの選手をビンタしてボールを奪い合うなど、なかなかな熱血女子がいたのものです。
大人になってからは、みんなは幸せな結婚生活を送り、仕事も安定して、楽しい毎日を送っています。みな一様に男勝りではありますが・・・。
なので「丙午の女は強い」と言えると思います。
ところで丙午の年に母のおなかの中にいた自分は、幼いころから事あるごとに「あなたは丙午。」と言われて育ちました・・・。
生まれ年がネタになるのが丙午なのです。
丙午生まれは得をしたと思っている
そんな不名誉な迷信のある丙午ですが、実は当の本人たちは得をしたと思っています。
なぜなら人口が少なかったおかげで受験や就職の競争率がとても低かったのです。
就職口は引く手あまたでしたので、就職活動をしている友人など周りには皆無。働き口などいくらでもありました。
しかもバブル絶頂期に遊びざかりの青春をすごしたので(88年~92年ごろ)人生は楽しいことばかり、と陽気な人が多く悪評なんてなんのその。笑い飛ばしてパーリィざんまいしたものです。
丙午生まれの女性は自分たちに関する迷信はまったく気にしていないのです。
丙午は神さまの馬
丙午(ひのえうま)自体は悪い話ばかりでなく、「天馬(じんめ、しんめ)・神馬(かみうま)」とも呼ばれていて「神様の乗る馬」として神社などにお祀りされている神聖な午でもあります。
人間に使われる労働馬や乗馬ではなく、神さまに仕える存在なのです!
「本殿西側にお祀りしている御神馬は、古くから子供の守り神、子育てのご神馬さまと親しまれ、お供えした豆を頂くと歯ぎしり、ひきつけが治ると伝えられています。」
※針綱神社公式サイトより
天馬(じんめ)は多くが白馬であり、伊勢神宮や京都の賀茂神社などの大きな神社ではほかの馬と区別され、特別に飼育されたそうです。
ちなみに神社でお願いごとを書く「絵馬」は馬を奉納することができないかわりに馬の絵をかいて代用したものと伝えられています。
丙午は絵馬の起源だったのですね。
次回の丙午の年は2026年
今後の丙午は、2026年、2086年、2146年、2206年にやってきます。
厚生労働省の統計に見る第一子を生む平均年齢は、現在のところ25~29 才。
2022年の時点で高校3年~大学生くらいの子たちが出産するころに、あの丙午がまたやってくる計算になります。
2026年の出産率がどうなるか気になるところです。
が、そのころには丙午の人口がどうのより、子どもの出産数の低下自体が問題となっているかもしれません。
1966年(昭和41年)生まれの女性著名人
1966年(昭和41年)生まれの有名人・著名人の丙午女子を調べてみました。
1月10日 – 財前直見(女優)
1月27日 – 三田寛子(女優)
2月
2月4日 – 小泉今日子(女優)
2月5日 – 川上麻衣子(女優)
3月
3月23日 – 大沢逸美(女優)
3月30日 – RIKACO(タレント)
4月
4月3日 – 冨永みーな(声優)
4月8日 – 松本明子(タレント)
4月12日 – 広瀬香美(シンガーソングライター)
4月13日 – 名越美香(元おニャン子クラブ)
5月
5月7日 – 中島唱子(女優)
5月10日 – 田代尚子(アナウンサー)
5月16日 – ジャネット・ジャクソン(歌手)
5月30日 – 君島十和子(元女優)
6月
6月8日 – 森尾由美(タレント)
6月26日 – 山本スーザン久美子(元おニャン子クラブ)
6月28日 – 中村あゆみ(歌手)
7月
7月12日 – 渡辺美里(ミュージシャン)
8月
8月5日 – 森口瑤子(女優)
8月14日 – 鈴木保奈美(女優)
8月14日 – ハル・ベリー(女優)
8月28日 – 高橋洋子(歌手)
8月30日 – 小谷実可子(元シンクロナイズドスイミング選手)
9月
9月2日 – 早見優(タレント)
9月5日 – 中村あずさ(元女優・タレント)
9月10日 – 斉藤由貴(女優)
9月15日 – 酒井順子(エッセイスト)
10月
10月9日 – 斉藤レイ(女優)
11月
11月17日 – ソフィー・マルソー(女優)
11月28日 – 安田成美(女優)
12月
12月4日 – 永井真理子(ミュージシャン)
12月7日 – 伊藤かずえ(女優)
12月8日 – シネイド・オコナー(ミュージシャン)
12月17日 – 有森裕子(マラソン選手)
12月18日 – 江角マキコ(元女優)
12月19日 – YU-KI(歌手・TRF)
12月28日 – 高井麻巳子(元おニャン子クラブ)
だれですか!「あぁ~・・・」って言った人は!(笑)
って、私も思いました!
何となくわかる気がする~っていうラインナップですよね。個性も強くて、精神も強そうな女性ばかり。あながち間違ってはいないでしょう。
あなたの周りの丙午女子も、やはりこの方たちと同じ匂いがするのでしょうか・・・
調べてみると丙午女子の傾向がハッキリと見えるかもしれません。
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