「子」からはじまるおなじみの干支。なぜ一番初めがねずみなのでしょう?
その理由はむかしから伝わる民話に書かれていました。小さなお子様でも分かるお話なので、干支について教えるときにお話ししてあげてくださいね。
干支がねずみから始まっているわけ
日本の昔話「十二支のはじまり」より
昔々、ある年の終わりに、神様が動物たちにお知らせをしました。「お正月の朝、私の家に来なさい。来た順番で12番目までの動物を、その年のリーダーにしてあげますよ。」動物たちは、自分こそ1番になるぞと大騒ぎになりました。
「ねずみ君、神様の家に行くのはいつだっけ?」とネコが聞きました。「あれあれ、ネコさん忘れちゃったの?神様の家に行くのはお正月の2日だよ。」とネズミはわざと1日遅れの日を教えました。
ウシはゆっくりだから、前の日の夜から準備を始めました。それを見たネズミは、「ウシさん、もう出かけるの?」と聞きました。「そうだよ、のろいから早く出発するんだ。」ネズミはこっそりウシの背中に乗りました。
ウシの背中はあたたかく、ゆらゆらと揺れて、ネズミは眠くなりました。朝になり、神様の家の門が開きました。ウシが「よっこらしょ」と立ち上がると、ネズミが飛び降りて、一番に神様の家に入りました。ウシは二番になってしまいました。
トラは足が速いのが自慢でしたが、ウシとネズミにはかなわず、ウサギも足が速いけれど、油断してしまい一番にはなれませんでした。
タツは、「地面を歩くのはイヤだ。雲に乗って行こう。」とヘビに言いました。「私は草むらを滑る方がいい。」とヘビは答えました。
ウマ、ヒツジ、キツネ、タヌキ、シカ、オオカミ、リス、ツル、カメ、イタチは一緒に出発しましたが、お互いにぶつかったりして、うまく行けたのはウマとヒツジだけでした。
「犬さん、どこ行くの?」とサルが聞きました。「君と同じところだよ。」犬が答えました。「一緒に行こう。」と言いましたが、「君はすぐに引っ掻くからイヤだ。」とサルは断りました。
ニワトリが「ケンカしないで、仲良く行こうよ。」と止めました。犬とサルの間にニワトリが入って神様の家に行きました。イノシシは速く走りましたが、神様の家を通り過ぎてしまい、戻ってきたときには12番目でした。
「みんな集まったね。では、1番目はネズミ、2番目はウシ、次にトラ、ウサギ、タツ、ヘビ、ウマ、ヒツジ、サル、鶏、犬、イノシシと決めます。」と神様が言いました。
次の日、ネコが神様の家に行きましたが、遅れてきたため笑われました。「ネズミがウソを教えたな。」それ以来、ネコはネズミを見ると追いかけるようになりました。
クスっと笑ってしまう可愛いお話です。
大人も子供も十二支にはなぜ猫がいないのか不思議に思いますよね。こんな理由があったとは。
ん??と言うことは「トム&ジェリー」は十二支のお話が大元なのでしょうか!?トムジェリファンとしては気になるところです…